フォークリフトを運用する企業は、事故への備えが必要です。
フォークリフトによる物損事故や従業員に与えたケガの補償は、保険でカバーできます。
保険種類を理解し、フォークリフト事故へ備えましょう。
フォークリフト人身事故に備える保険
公道の人身事故への保険
フォークリフトは自動車保険の対象です。
公道でフォークリフトを走行する際には、自賠責保険の加入が法律で義務付けられています。
自賠責保険はケガの場合は120万円まで、死亡の場合は3,000万円までの補償です
自賠責保険の補償には上限があります。
補償金額の不足を避けるためにも任意の自動車保険にも加入してください。
構内の人身事故への保険
構内の人身事故への備えも自動車保険で対応可能です。
フォークリフトが構内走行のみの場合は、法律上は自賠責保険の加入義務はありません。
しかし、任意の自動車保険加入には自賠責保険の加入が前提条件です。
任意の自動車保険は自賠責保険の補償で足りない部分をカバーするしくみになっています。
万が一フォークリフト死亡事故が構内で発生した場合、自賠責保険の補償は3000万円までです。
3000万円で補えない金額は任意の自動車保険から補償されます。
フォークリフトの使用が構内のみの場合でも、自賠責保険と任意の自動車保険の両方への加入しましょう。
作業中の人身事故への保険
フォークリフト作業中の事故への備えとして業務災害補償保険があります。
フォークリフトの転落事故や、はさまれ・巻き込まれ事故など業務中の事故の損害を補償します。
業務災害補償保険は車両の任意保険を利用しなくても、労働災害に備えることができます。
業務災害補償保険は業務中のケガによる通院、入院、手術、後遺障害や過労による病気など幅広く補償します。
さらに敷地内の事故では、労働災害による従業員への慰謝料の補償も必要です。
業務災害補償保険は安全配慮義務違反による慰謝料も補償の対象になります。
国の労災保険をより手厚くカバーすることが可能です。
物損事故に備える保険
物損事故への備えとして以下の3つの保険があります。
- 火災保険
- 動産総合保険
- 施設賠償責任保険
自社建物・設備への保険
構内の建物や施設、設備や機械をフォークリフトで破損した場合は火災保険の対象です。
火災保険は動産総合保険と補償内容が重複する部分もあります。
設備や機械、備品などの包括契約や、建物の補償も一緒になることが多いです。
自社商品への保険
自社商品への保険は動産総合保険を利用しましょう。
動産総合保険は自社の物品に対する保険です。
物品の保管中や輸送中の事故に備えることができます。
自社で生産から販売まで行っている企業であれば必要性の高い保険です。
また、高額な機材に保険を掛ける場合にも動産総合保険が適しています。
第三者の荷物への保険
第三者に荷物の補償には、施設賠償責任保険を利用しましょう。
施設賠償責任保険はフォークリフト運搬中の荷物の破損に備えることができます。
まとめ
フォークリフト業務を行う企業は、4つの損害保険の利用を検討必要です。
- 火災保険
- 業務災害補償保険、
- 動産総合保険
- 施設賠償責任保険
4つの損害保険を個別で加入すると保険内容も重複し、コストも高くなります。
保険会社を統一し1つの損害保険として契約を結びましょう。
コストも下がり管理もしやすくなります。
フォークリフト事故に適切な補償で備えつつ、保険料を抑えましょう。
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