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フォークリフト運転の基本操作手順を乗車から降車まで解説

フォークリフト 基本操作 運転と操作方法

フォークリフトの操作は、倉庫作業や物流の現場で欠かせないスキルの一つです。

しかし、初心者にとっては、その操作方法が複雑に感じられることもあります。

この記事では、フォークリフト未経験者の方々が安全かつ効率的にフォークリフトを操作できるようになるための基本手順を、わかりやすく解説します。

操作の基本から安全な運転方法、よくある疑問についても触れていきますので、この記事を通して、フォークリフト操作の自信と知識を身につけてください。

運転操作手順

フォークリフトの操作手順は下記の順番で行うことが基本となります。

基本操作はフォークリフトの運転操作だけでなく、安全確認も含めた手順になります。

  1. 乗車
  2. 発進
  3. 走行
  4. 荷積み
  5. 荷積み走行
  6. 荷下ろし
  7. 停車
  8. 降車

フォークリフト乗車マニュアル

フォークリフトの乗車手順は下記のとおりです。

  1. フォークリフト周囲の安全確認                      
  2. 運転席の左側から乗車
  3. 左手はヘッドガード付近のアシストグリップ、右手は座席の背もたれを掴む
  4. 左足をステップに乗せ三点支持を利用して着席
  5. 座席位置、ミラーの角度を調整
  6. シートベルトを着用
  7. 各種レバーの中立位置、サイドブレーキのかかりを確認
  8. 鍵を差し込みブレーキペダルを踏む
  9. 鍵を回してエンジン(電源)を始動する

次項より、乗車手順の詳細や注意点について、画像付きで説明します。

フォークリフト周囲の安全確認

フォークリフト 乗車前 確認マニュアル

フォークリフト乗車前に周囲の安全確認及び、車両の不具合の有無を目視で確認します。

この確認作業は、事故を防ぎ安全な作業環境を確保することが狙いです。

以下は、フォークリフトの乗車前に行うべき基本的な安全確認項目になります。

  • フォークリフトの周囲に、障害物がないか、他の作業員が近くにいないかを確認
  • タイヤやフォークなどの部品に損傷や異常がないかチェック
  • 油、冷却水などの液体が漏れていないか確認

異常を発見した場合は、速やかに修理や調整を行い、安全が確認されるまでフォークリフトの使用を控えてください。

また、フォークリフト周囲の障害物を見落すと、接触事故の原因となります。

フォークリフト乗車前には必ず周囲を確認しましょう。

フォークリフトへは左側から三点支持で乗車

フォークリフト 乗車手順

フォークリフトに近づく際は、他の作業員や障害物に注意しながら、左側からアプローチします。

そして運転席へは、三点支持(両手と左足)を使用して乗車します。

三点支持とは、体の3点(両手と片足、または片手と両足)が常に乗り物や構造物に接触している状態を保つことを指します。

三点支持により、体のバランスを維持しやすくなり、転倒のリスクを低減できます。

以下は、三点支持を用いたフォークリフト運転席への乗車方法の詳細です。

  1. 右手:運転席座席後部を掴む
  2. 左手:アシストグリップ(フォークリフトに取り付けられた手すり)を掴む
  3. 左足:ステップに乗せる
  4. 三点で体を支えゆっくりと右足から運転席へ入る

フォークリフト発進前の準備

フォークリフトの運転席に乗車した後、発進前に準備することは安全な操作のために重要です。

ここでは、一連の準備手順を紹介します。

座席の調整

快適で操作しやすい位置に座席を調整します。

足が運転ペダルにしっかりと届き、コントロールが容易に操作できる位置にすることが重要です。

ミラーの調整

リアビューミラーを調整し、フォークリフトの後方と側方が明確に見えるようにします。

視界が良好であることを確認してください。

シートベルトの着用

シートベルトを確実に着用し、適切に締めます。

万が一の事故時に怪我を最小限に抑えるために必須です。

操作機器の確認

サイドブレーキが効いているか、前後進レバーが中立位置にあることを確認します。

サイドブレーキの解除は発進時に行います。ここでは解除しないように注意しましょう。

エンジンの始動

鍵を回してエンジンを始動します。

エンジンの始動はブレーキペダルを踏みこんだ状態で行います。

始動後は、異音や異常な振動が発生していないか、エンジンの動作の安定を確認してください。

計器の確認

ダッシュボードの計器を確認し、バッテリー(燃料)レベルや警告灯などが正常であることを確認します。

計画の確認

作業開始前に、運搬する物の重さとサイズ、目的地、経路など、計画を再確認してください。

安全で効率的なルートを計画し、必要な速度調整や停止点を頭に入れておきます。

発進の基本操作

  1. フォークを15~20㎝リフト
  2. チルトをフルに後傾(リフトより先にチルトしない)
  3. 前後左右の安全確認
  4. 前後進レバーを前進に入れサイドブレーキを解除(ブレーキペダルは踏んでいる)
  5. ブレーキペダルから足を離し、アクセルをゆっくり踏み静かに発進(急発進しない)

フォークリフト爪のリフトと後傾

フォークリフト発進時は爪を15~20㎝上昇させチルトをフル後傾させた状態が車両の基本姿勢となります。

地面にある障害物を避けるためにも、フォークを適切な高さに保持します。

地面から完全に離れていないと、小石や段差などにフォークが引っかかり、損傷の原因になることがあります。

また、マストを傾けることで、積載物が落下するリスクを低減します。

特に発進や停止、坂道の走行時に積載物の安定性を保つことができます。

発進手順

まず、安全のために前後左右をしっかり確認し、その後前後進レバーを前に動かして前進の準備をします。

この時点でブレーキペダルは踏んだ状態を保ちます。

続いて、サイドブレーキの解除を行います。

前後進レバーを操作し、サイドブレーキを解除する際も、引き続きブレーキペダルは踏んだままにします。

その後、再び周囲への注意を払い、発進の準備が整ったらブレーキを緩め、ゆっくりと発進を開始します。

この時、急激な発進を避けるために、アクセルペダルの操作は慎重に行います。

>>>カウンターフォークリフトのレバーの種類と3本・4本配列の法則

走行の基本操作

前進

  1. 周囲の安全に留意し前進走行(接触に注意)
  2. 走行中は左手でハンドルノブを握る(右手はレバーに乗せず膝の上)
  3. 右左折時は前後左右の確認(ウインカーは任意)
  4. 駐車位置付近や荷役作業場所付近は徐行
  5. フォーク先端基準線で停止(急ブレーキをかけない)
  6. サイドブレーキをかけ、前後進レバーを中立位置

安全確認をして前進を開始

周囲に問題がないことを確認したら、ゆっくりとアクセルを踏み、前進を開始します。

走行中も常に周囲の状況に注意を払い続けてください。

運転時は適切な姿勢を保つ

左手でハンドルノブをしっかりと握ります。

右手はレバーには乗せず、膝の上に置くことで、不必要な操作を防ぎます。

右左折時の確認

右左折する前には、必ず前後左右を確認し、安全であることを確かめてください。

ウインカーの使用は任意ですが、安全を確保するために使用することが推奨されます。

停止と停車の手順

停止する際は、フォーク先端基準線で停止するようにします。

急ブレーキはかけず、徐々に速度を落とし、安全に停止できるように注意してください。

停止したら、サイドブレーキをかけ、前後進レバーを中立位置に戻します。

これにより、フォークリフトが意図しない動きをするのを防ぎます。

>>>フォークリフト旋回3つのコツと旋回に必要な通路幅の基準

後進

  1. 後方左右の安全確認
  2. フォークを15~20㎝リフト
  3. チルトをフルに後傾
  4. 前後進レバーを後進に入れ、駐車ブレーキを外し後進する

後方左右の安全確認

後進を開始する前に、必ずフォークリフトの後方および左右の安全を確認してください。

後方確認は、肩越しに目視を行うか、適宜設置されている後方ミラーを使用します。

人や障害物が後進経路にいないかを注意深くチェックしてください。

フォークのリフトとマストの後傾

フォークを地面から約15~20センチメートルの高さまでリフトします。

後進時に地面の障害物にフォークが引っかかるのを防ぎます。

チルト操作を用いてマスト(フォークが取り付けられている部分)をフルに後傾させます。

これは、負荷の安定性を高め、後進時の視界を改善するためです。

後進開始

前後進レバーを後進の位置に入れます。

その後、駐車ブレーキを外して、ゆっくりと後進を開始します。

後進時は特に、周囲の状況に注意を払い、必要に応じて停止できるように準備をしておきます。

後進時は視界が制限されるため、速度を抑えて慎重に操作することが重要です。

>>>フォークリフトバック走行のやり方と注意点ハンドルを切る方向

荷役作業の基本操作

架台からの積み下ろし

  1. マストを垂直にし、フォークをパレットの差し込み口の高さまでリフト
  2. 前方の安全確認をし前後進レバーを前進に入れる
  3. サイドブレーキを解除しゆっくりと前進
  4. フォークは奥まで差し込まず、根元10~20㎝を残し停止
  5. サイドブレーキをかけ、前後進レバーを中立位置
  6. パレットを5~10㎝リフト
  7. 積み荷の安全確認
  8. 後方左右の安全を確認
  9. 前後進レバーを後進に入れ、サイドブレーキ解除
  10. ゆっくりと後進し、パレット端と架台の端の位置を合わせる
  11. サイドブレーキをかけ、前後進レバーを中立位置にする
  12. 架台にパレットを降ろし、フォークはパレット差し込み口の真ん中で停止
  13. 前方左右の安全確認
  14. 前後進レバーを前進に入れ、サイドブレーキを解除
  15. パレットの端がフォークの根元まで刺さるまで前進し停止
  16. サイドブレーキをかけ、前後進レバーを中立
  17. パレットを5~10㎝リフト
  18. 後方左右の安全確認
  19. 前後進レバーを後進に入れ、サイドブレーキを解除
  20. パレットが架台に接触しない位置まで後進し停止
  21. サイドブレーキをかけ、前後進レバーを中立位置にする
  22. 床から5~10㎝の高さまでフォークを降下
  23. マストをフルに後傾(走行体勢)

基本操作ではレバー操作の前後に安全確認とサイドブレーキの操作を必ず行います。

レバー操作より先にサイドブレーキの操作をすると覚えましょう。

架台への積み付け

  1. マストを垂直にする
  2. パレットを架台の10~15㎝上の高さまでリフト
  3. 荷の安定を確認
  4. パレットと架台の間隔を確認
  5. 前方左右の安全確認
  6. 前後進レバーを前進に入れサイドブレーキを解除し前進
  7. パレットと架台が一致する場所で停止
  8. サイドブレーキをかけ、前後進レバーを中立位置
  9. パレットを架台に下ろし、フォークはパレットの差し込み口の中間で停止
  10. 後方左右の安全を確認し前後進レバーを後進に入れ駐車ブレーキを解除
  11. フォークの根元とパレットの距離が20㎝くらいまで後進
  12. 荷の安定を確認
  13. サイドブレーキをかけ前後進レバーを中立位置
  14. パレットと架台の間隔が10㎝くらいまでリフト
  15. 前方の左右の安全確認
  16. 前後進レバーを前進に入れ、サイドブレーキを解除
  17. パレットを積む位置まで前進し停止
  18. サイドブレーキをかけ前後進レバーを中立に入れる
  19. パレットを静かに架台上に下ろす(フォークを差し込み口の中間で止める)
  20. 後方の左右の安全を確認し、前後進レバーを後進に入れサイドブレーキを解除
  21. フォーク先端が架台に重ならない位置まで後進し停止
  22. サイドブレーキをかけ前後進レバーを中立に入れる
  23. フォークを床面から15㎝くらいまで降下
  24. マストをフル後傾

架台への積み付け時はマストをティルトしたままリフトや下降をしません。

走りながらリフトやティルトの操作も禁止です。

また、2段取りをしてパレットと架台との接触や前輪と架台の接触にも注意しましょう。

フォークを開口部に抜き差しするときもパレットを爪でこすらないようにゆっくりと操作します。

降車のマニュアル

  1. 駐車位置で停止
  2. 駐車ブレーキをかけ、前後進レバーを中立位置
  3. マストを少し前にティルトし、フォークが軽く地面に接触するまで降下
  4. エンジンキーを「OFF」に回してエンジンを止め、キーを抜く
  5. 左側の前後方向の安全を確認
  6. 左手でヘッドガードのアシストグリップ、右手は座席の背もたれを掴む、
  7. 後ろ向きで左側から下車

フォークリフト降車時に勢いよく飛び降りるとケガをすので危険です。ヘッドガードを掴み左側からゆっくりと降りましょう。

まとめ

この記事では、フォークリフトの基本操作手順と、その重要性をお伝えしましてきました。

安全な操作は、単にレバーの動かし方を覚えること以上に、周囲の状況を正しく把握し、適切な判断ができることが求められます。

初心者の方も、今回紹介した手順を実践に移しながら、徐々にスキルを向上させてください。

また、実際の業務で操作する前には、必ず経験者の指導のもとで十分な練習を積むことをお勧めします。

フォークリフトを操作する上で、今回紹介した基本手順があなたの安全と作業効率の向上に役立つことを願っています。

最後に、操作に慣れてきても、安全確認を怠らず、常に基本に忠実な運転を心がけることが大切です。

安全なフォークリフト操作で、作業現場をより良い環境にしていきましょう。

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