フォークリフトには様々な種類があり、その用途に合わせて選ぶことが重要です。
代表的な製品にはカウンターフォークリフト、リーチフォークリフト、サイドフォークリフト、そしてコンパクトなウォーキーフォークリフトがあります。
この記事では、それぞれの特徴や用途についてご紹介します。
また、フォークリフトにはエンジン式とバッテリー式の2つの動力の種類があり、その特徴も合わせて解説します。
フォークリフト種類
カウンターフォークリフト
カウンターフォークリフトの特徴は次の2つです。
- 自動車の運転操作に近いので扱いやすい
- 安定感がある
- ラインナップが豊富
カウンターフォークリフトには運転席が設置されており、前後進と停止はフットペダル、旋回はハンドル操作で行います。
自動車の運転ができれば扱いやすいフォークリフトです。
また、カウンターフォークリフト車体の後方にはウェイトが設置されています。
そのため前方に設置されたフォークに荷物を積載した際に、バランスが取れるので安定感があります。
車体に安定感があるので、走行速度や荷役作業の動作も速く作業効率も高いです。
カウンターフォークリフトは荷重に応じてラインナップがあるので、多くの分野で利用されています。
しかし車体が大きいため、小回りが利きづらく狭い場所での作業には不向きな面もあります。
リーチフォークリフト
リーチフォークリフトの特徴は以下の3つです。
- 立って操作
- 小回りが利く
- フォークの伸縮(リーチ)機能
- バッテリー式
リーチフォークリフトには運転座席が無く、立って操作するフォークリフトです。
タイヤが90度回転するので、小回りが利くため狭い場所での作業に適しています。
フォークの伸縮機能もあり、フォークを縮めればさらに小回りが利きます。
しかし構造上安定性が悪く、フォークを高く上げる、急旋回するとバランスを崩しやいです。
そのため、傾斜地や路面が悪い場所での作業には向きません。
リーチフォークリフトの動力はバッテリー式のため、排気ガスが無くエンジン音も静かです。
サイドフォークリフト
サイドフォークリフトは車体の側面にフォークが設置されています。
マストの左右に広い荷台があるので、木材やパイプなどの長尺物を扱うのに適したフォークリフトです。
また、運転席が高い位置に設置されているので視認性が高いのも特徴です。
ウォーキーフォークリフト
ウォーキーフォークリフトは、歩きながら操作するコンパクトなフォークリフトです。
狭い場所や低い天井でも使用可能です。
作業者が手で操作しますが、電動のため力は必要ありません。
軽量な品物の荷役や短距離の運搬に適しています。
フォークリフト動力の種類
フォークリフトは動力はエンジン式とバッテリー式の2種類に分類されます。
エンジン式のフォークリフト
エンジン式フォークリフトは、燃料を使用するフォークリフトです。
燃料にはガソリン、ディーゼル、液化石油ガス、圧縮天然ガスなどが使用されます。
連続稼働時間が長く、バッテリー式フォークリフトよりも長時間使用可能です。
力強さや速さで優れており、30tの荷物を運べる車両もあります。
しかし、排気ガスの健康被害を考慮すると、閉鎖された空間での使用は避けられることが多いです。
バッテリー式フォークリフト
主に、リーチ式とカウンター式の2種類があり、蓄電した電気で走行します。
排気ガスが発生しないため、冷凍倉庫など閉鎖された空間での使用も安全です。
重量物の運搬にはエンジン式フォークリフトの方を活用する必要があります。
力強さではエンジン式フォークリフトに劣りますが、小型で機動性に優れています。
騒音が少なく、住宅街での作業や深夜や早朝の作業にもおすすめです。
フォークリフト大きさ(トン数)の種類
フォークリフトの大きさは最大荷重(tトン)で表示されています。
しかし、実際に持ち上げ可能な荷物の重量や、車両自体の重さとは別になるので注意が必要です。
最大荷重と許容荷重
フォークリフトに表示されている最大荷重のトン数は、荷重中心に対して積載できる最大の重さです。
荷重中心はフォークに積載した荷物の中心からフォークの根元までの距離です。
基準となる荷重中心は、JIS(日本工業規格)により定められており、荷重中心の位置が変われば積載可能な荷物の重量も変化します。
そのため、最大荷重が1トンのフォークリフトでも1トンの荷物を必ず積載できるわけではありません。
許容荷重は荷重中心がフォークの根元から何mmの場合に最大何㎏積載できるのかを示します。
荷重中心がフォークの根元より遠いほど、積載可能な荷物の重量は小さくなります。
同じ重さの荷物でも形状により、許容荷重が変化するので注意が必要です。
許容荷重はフォークリフトに取り付けられたコーションプレート(銘板)で確認できます。
車両重量
フォークリフトい表示されているトン数は、最大荷重でフォークリフトの重量ではありません。
フォークリフトの重量はコーションプレート(銘板)に表示されています。
参考までにトヨタフォークリフトgeneB(スタンダード車)の最大荷重に応じた重量を下記にまとめました。
最大荷重 | 車両重量 |
---|---|
1.0t | 2560kg |
1.5t | 2780kg |
2.0t | 3385kg |
2.5t | 3905kg |
3.0t | 4730kg |
3.5t | 5330kg |
まとめ
フォークリフトにはカウンターフォークリフト、リーチフォークリフト、サイドフォークリフト、ウォーキーフォークリフトの4種類があります。
カウンターフォークリフトは自動車の運転に似た操作で扱いやすく、安定感があるため作業効率が高く、最大荷重に応じて豊富なラインナップがあります。
リーチフォークリフトは立って操作し小回りが利くが、安定性が悪いため路面の悪い作業場には向いていません。
ウォーキーフォークリフトは歩きながら操作するコンパクトなフォークリフトで、狭い場所や低い天井でも使用可能です。
また、エンジン式のフォークリフトは連続実行時間が長いですが、燃料を使用するため排気ガスの健康被害が懸念されます。
さらに、フォークリフトを選ぶ際は扱う荷物の重さだけでなく荷物の寸法も重要です。
フォークリフトに積載できる重量は荷重中心の位置で変化します。
ふぉーくりふとを選ぶ際は、最大荷重だけでなく許容荷重も確認しましょう。
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