フォークリフトマストの種類は3種類あります。
フォークリフトマストは車高に係わるため、作業環境に適したマストを選択する必要があります。
間違ったマストを選択すると、作業場へ侵入できなくなることもあるので注意が必要です。
3種類のマストの特徴を理解し、自社に適したマストを選択しましょう。
フォークリフトマストとは
フォークリフトマストとは、フォーク(爪)を支える支柱です。
フォーク(爪)を上下に動かすために必要なレールの役割もあります。
フォークリフトマストの構造
フォークリフトマストの構造は大きく3つに分類されます。
- アウターマスト・・・レール部分
- インナーマスト・・・フォーク装着部位
- リフトシリンダー・・・上下動作
アウターマストでインナーマストをスライドさせれことでフォークが上下に動くしくみです。
フォークリフトマストの種類
フォークリフトマストには3種類あります。
- スタンダードマスト
- ハイマスト
- フルフリー3段マスト
マストの種類によりフォークの上がる高さが異なるので、作業場所や用途に応じて適切なマストを選択しましょう。
スタンダードマスト
スタンダードマストは、STDマストとも呼ばれる標準装備のマストです。
安価で視界もよくメンテナンスがしやすい特徴があります。
揚高は2500~3000㎜に設定されている車両が多いです。
ハイマスト
ハイマストは、スタンダードマストよりも揚高が高いマストです。
より高い場所での荷役作業が可能で、フルフリー3段マストより視界が開けているのが特徴になります。
ハイマストは爪を下げた状態でもマストがヘッドガードより高いので、天井が引く場所でへは進入できません。
揚高は3000~4000㎜に設定されている車両が多いです。
フルフリー3段マスト
フルフリー3段マストは、スタンダードマストとハイマストはマストの伸縮が2段階なのに対して伸縮が3段階となっています。
そのため、ハイマストよりも高所で荷役作業可能です。
揚高4000~6000㎜となっています。
フルフリーとは、一定の高さまで爪を上昇してもマストの高さが変わらない機能です。
この一定の高さをフリーリフト量と呼びます。
しかし、フルフリー3段マストはシリンダーがフォークリフトの中央に配置されています。
そのため、スタンダードマストより視界が悪いことがデメリットです。
フォークリフトマスト高さ
3回出現 フォークリフト マスト 高さ
比較表作成
最大揚高とは
フォークリフトにおける最大揚高とは、荷物を上げる高さを示した数値です。
フォークを最大の高さまで上昇させた状態で、地面からフォークまでの高さを表します。
最大揚高が大きいほど高所での作業が可能になります。
フォークリフトマストに関する事故
フォークリフトマスト関する事故は、マストの高さを忘れて走行してしまうことが原因になることが多いです。
フォークリフトマストを上げる際は、上昇先に障害物がないか必ず確認しましょう。
入り口や天井は低くなっている箇所に侵入する際は、マストの高さを確認してから通過してください。
また、マストを上げたままの走行は危険です。
荷物を積載した状態では、バランスを崩し転倒する可能性があります。
マストが上昇している場合は低速にて走行し、移動距離は最初減に抑えましょう。
原則マストを下げた状態で走行が基本となります。
運転席からマストの間への侵入、爪(フォーク)側からマストの間への侵入はマストに挟まれる危険があるので、絶対にやめてください。
運転のレバー操作をする場合は、運転席に着席を、積み荷に手を加える場合は運転席から降りて、作業しましょう。
また、マストへの巻き込みを事故を防ぐためにも、マストの周辺にはものを置かないことも重要です。
事故対策
フォークリフトマストに関する事故対策をまとめると以下のとおりです。
- マストの高さを運転者に周知する
- マストを下げた状態での走行を徹底指導する
- 天井の低い作業箇所に注意喚起の表示をする
- 未積載時も走行時はマストを後傾する
- フォークリフトの運転席側からマストへは体を侵入させない
- マスト周辺にものを置かない設置しない
まとめ
フォークリフトのマストは荷役作業を担う重要な部位です。
マストの種類は3種類です。
視界がよく安価なスタンダードマスト、高い場所で荷役作業可能なハイマスト、さらに高所で作業可能なフルフリー3段マストがあります。
また、マストは種類により高さが違います。
高さの違いを理解していないと作業がうまくいかず事故にもつながります。
それぞれの特徴を加味して、自社の作業内容と環境に適したマストを選択しましょう。
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